マルメンと小児ぜんそく
一年くらい前に箱ごともらいタバコしたマルメンのスリム・ロングがゴミ箱の裏から出てきた。
口寂しさを感じていたので一本くわえてみたところ、昔飲んでいた小児ぜんそくの薬に近いフレーバーを感じた。
確かキプレスという、赤いパッケージに入った薬。小学校四年生くらいまで飲んでいたかな。
喘息を抑えるために摂っていたものと同じフレーバーではあったが、今度は喘息を引き起こす側のもの。
この逆転が起こるまでの十数年間に想いを馳せてしまい、なんだか切ない気持ちになったけれど、いざ火をつけて吸ってみたら辛いし味は飛んでるしで全く吸えたもんじゃない。
そんな束の間の感傷も明日には忘れているだろう。でも、ただ忘れてしまうのはもったいないので、形の上だけでもこうやって残しておくことにする。